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全力で推したいアイドルオタク漫画『推しが武道館いってくれたら死ぬ』

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今回紹介する漫画は平尾アウリ先生の『推しが武道館いってくれたら死ぬ』
あなたのおすすめの漫画を教えてください!で応募いただいた方のレビュー第五弾です。現在も応募受付中ですので気になった方は連絡ください。

kid_ariと申します。

普段は、「今にも崩れそうな本棚の下で」というブログ(http://kido-ari.hatenablog.com)で、漫画の感想や紹介記事を書いています。

今回、ご紹介したいマンガは、「推しが武道館いってくれたら死ぬ」。
ちょっと長いタイトルですが、「推し武道」の略称で覚えてみてください。

どんな漫画か?

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主人公「えり」(通称・えりぴよ)は、女性でありながら、女性地下アイドルグループ「Cham Jam」の重度のオタク。

どれくらい重度かというと、Cham Jamの推しのアイドル・舞菜に全ての収入をつぎ込んだ結果、自らの服は、高校時代のジャージのみになったというほど。

「推し武道」は、そんな、えりぴよさんとそのオタク仲間や地下アイドルたちの日常が描かれるコメディなのです。

ドルオタの愛と業が深い!

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推し武道の主要キャラは、地下アイドルとそのオタクたちなわけですが、このドルオタたちの愛の深さがすごいんです。

握手券は全力で買い占め、人気投票用の金のためなら臓器でも売りたいくらい。
推しのためなら9時間の行列にも並びます。
私自身は、アイドルにあまり興味はありませんが、推しに人生をかけるドルオタたちを見ると、畏敬の念すら浮かんできます。

その一方で、ドルオタの業とも言うべきネガティブな面も描かれます。
自分以外のファンに笑いかけるアイドルを見て、嫌な気持ちになってしまったり、
ブログの写真に男の影がないか、くまなくチェックしてしまったり。

基本はコメディなので、あくまでユーモラスにではありますが、そんなネガティブな面も描かれているのも好きなところです。

私には、ジャニーズに興味がないのに、ジャニオタのブログを読み漁る、という謎の趣味もあるのですが、こうしたオタクの業の深さはアイドルの男女を問いませんね。

妙にリアルなあるあるネタ

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地下アイドルオタク漫画だけあって、地下アイドルあるあるやドルオタあるある的なものもちょくちょく登場します。(岡山が舞台なので岡山ご当地ネタも。)

運営が考えた衣装がカワイくなくて、オタクが考えた方が良いのが出来そう、とか、
運営が情報を出すのが遅くて、ほかのグループのオタクから情報を知らされる、とか、
オタクは他人の推しの話には興味ない、とか。
アイドルにあまり興味のない私でも、妙なリアリティを感じるものばかり。

現役アイドルの感想でも、「共感しかない」「私の気持ちがマンガ化されてる!と驚いた」と言われているので、それだけリアルなのでしょう。
作者自身がアイドル好きだからこそ描ける部分といえますね。

百合好きにも百合に興味がない人にも

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この漫画は、百合漫画と言われることもあります。
たしかに、えりぴよさんは、女性であり、舞菜を愛してる!と言っているわけですから、百合の要素はあるでしょう。
ネタバレになるので詳しい言及は避けますが、作中には、他にも百合的な関係性を見出せる人達がいます。
作中では、そういった女性同士の関係性の機微が見事に描かれていますから、百合好きの人にはオススメできます。

では、百合に興味がない人は読まなくて良いのか?
そんなことはないのです。これまで述べてきたように、百合要素以外の部分にもたくさんの魅力があります。

また、百合っぽい要素があるといっても、あくまで厚い友情・絆・ファン心理とも取れる範囲。
(推しに収入全部をつぎ込んだりするのは、果たしてこの範囲に入るのか?という気はしないでもないですが…。)
女性同士が付き合ったり、キスし始めたりとかそういう展開があるわけではありません。

私自身、百合漫画にはピンとこなくて、これまであまり読んでこなかったのですが、この作品だけは、どハマりしました。
そういう意味で、百合に興味がない人にも自信を持ってオススメできます。

コメディ間のシリアスシーンの破壊力がすごい

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この漫画は、基本はコメディなわけですが、ところどころ、真面目な展開もあるんです。
普段がコメディ調なことのギャップもあり、読んでいくうちにアイドル側にもオタク側にも感情移入できる、このシリアスシーンの破壊力がすごい!

1巻のラストやゆめりオタの涙など、名シーンをあげたらキリがないのですが、ネタバレになってしまうので、ぜひご自分で読んで確かめてみてください。

推し武道が(もっと)ヒットしてくれたら死ぬ(ほどうれしい)

さて、こんな魅力いっぱいの推し武道ですが、残念ながら、超メジャー作品というわけではありません。

このマンガがすごい!2017オトコ編 第12位にランクインもしており、それなりに知られているとは思いますが、このマンガのポテンシャルはもっとすごいはず!

作中のえりぴよさん達が、Cham Jamの武道館での活躍を心から願っているように、私は、このマンガのさらなるヒットを願っています。
この記事で少しでも興味を持っていただけたら、ぜひ読んでみでください!

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